旧友との再会
ハゲは治らないものだと半ばあきらめ、ハゲを治すことよりも隠すことに集中していた29歳の時、
進学や就職、転勤などの事情で学生時代以降、会えずにいた友人と再会しました。
その友人は、私がハゲの兆候に気付くもっと前から(二十歳過ぎくらい)、平成中期の若者らしからぬM字の反り込みが入っており、仲間内でも、
とささやかれていた次世代エースのような男でした。
本人は、
とイキって、おかしな言い訳をしていましたが、とても心優しいピュアな男でした。
そんな彼と数年ぶりの対面を果たしたのですが・・・
共に29歳、一生懸命ハゲを隠そうとがんばっている私の正面には、すでに隠したくても隠しようがないほどにハゲ上がった男が・・・。
人間という生き物はいやなものですね。
その時つくづく感じました。
自分より劣っている者(ハゲ具合において)を見た私のテンションは急上昇しました。
ひと通り笑い、額からちょうど頭のてっぺんあたりまでハゲ上がった頭をじっくり観察した後、
と友人に尋ねました。
と笑顔で答える心の広い友に、私は心の中で手を合わせることしかできませんでした。
俺も数年後には・・・。
失礼ながら、友人の頭を見ながら、恐怖に震えてしまいました。
友人からのAGA特別講義
自分のことは棚に上げて、人をいじってばかりではせっかくの再会が台無しになると、気を取り直して、
お互いの近況報告と昔話に一花咲かせ、盛り上がった会話も落ち着いてきたころ、友人は、かなりの頻度で、つい頭に視線がいってしまっている私に言いました。
こいつまたイキり出したな・・・
と、ニヤける私に彼は続けて言いました。
冗談は頭だけにしてくれという言葉を飲み込んで、私は、特に期待もせず続きを促しました。
続いて彼の口から出てきた言葉の中には、
テストステロン、ジヒドロテストステロン、ファイブなんたらリアクターゼ、ヘアサイクル、フィナステリド、フィンカー、プロペシア、ミノキシジル・・・
など、わけのわからない横文字ばかりで、唯一聞いたことがあるのは、リアップの有効成分のミノキシジルだけでした。
他には、なんとなく響きから想像できるヘアサイクルという言葉もありましたが、話の全体像としては、なんのことやらさっぱり理解できませんでした。
ですが、話の端々に出てくる、
などといった、ハゲ改善につながるような響きのあるフレーズに、引き付けられる私がいました。
同時に、いかに私が今まで無駄な努力をしてきたのか痛感させられました。
また、友人のハゲた頭を間近で観察すると、ツルツルではなく、意外とたくさんの産毛が生えており、その産毛の中には、短いながらもしっかりした髪の毛が混ざっていました。
彼曰く、それらの髪の毛は、治療によって新たに生えてきたものらしく、彼はそれらの髪の毛を愛情をもって、ルーキーと呼んでいました。
そこからは、友人、いや先輩(ハゲの)どころか先生(ハゲの)の講義の始まりでした。
あんなに友人のハゲをバカにして笑った醜い私に、噛み砕いて丁寧に解説してくれる先生の熱意に心を打たれた私は、とうとう自らの悩みを告白しましたが、
そこはさすが先生!で、
と得意気でした。
若ハゲ二人で朝方まで飲んだ帰り道は、
固く誓い合ったものです。
では、次回からは、先生から学んだAGA治療を実践していきますので、ご期待ください!